日本山岳ガイド協会・全国代表者会議「自然ふれあい集会」参加報告

11月13日(月)・14日(火)、神奈川県相模原市にある相模女子大学グリーンホールにて、日本山岳ガイド協会全国会議「自然ふれあい集会」が開催され、関西山岳ガイド協会より7名が参加しました。

13日、午後開会。
新潟大学の梶本卓也教授が「雪山の生態学〜樹木と雪のかかわりを探る」と題して記念講演。
谷垣禎一ガイド協会会長のビデオメッセージも流れ、20周年を迎えたガイド協会の特別功労者表彰と続きました。
新規加盟団体として「日光・那須山岳ガイド協会」が加盟。
現在、全国で約60の組織があり、2,200人のガイドが活動しています。
初日の会議が終わって、相模大野駅前の居酒屋で懇親会。

14日、午前中は全国安全対策研修会。
山岳4団体で運営している登山届システム「コンパス」について、山岳安全対策ネットワーク協議会理事の川嶋高志氏(日本勤労者山岳連盟理事長)が現状説明。さらなる普及を訴えました。
また、昨年11月から今年10月までの1年間、ガイドが関係した事故発生状況報告があり、内容や時間帯、性別、年代を加味した30件の事故分析がありました。
このうち死亡事故は2件で、北海道幌尻岳と黒部下ノ廊下で発生。いずれも70歳代の高齢者(男女各1)で、旅行会社ツアー中の転倒滑落が原因。
お客様の高齢化に伴う体力や脚力低下、認知能力低下への認識ギャップがあるケースが多く、ガイドも十分配慮していくことを申し合わせました。

午後は自然公園指導員研修会に参加。
環境省自然環境局の水谷努国立公園利用推進室室長が「国立公園の利用はどのように変わってきたか」と題して基調講演。
後半は気候変動がもたらす山岳地域の環境変化やSDGsへのパネルディスカッションも行われ、ガイドも積極的にモニタリング調査に協力していくことが話し合われました。

関西山岳ガイド協会の安全対策担当者として参加した2日間。
学びを持ち帰って、メンバーに事故防止を呼びかけたいと思います。

(村上)